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かいぱです。
本記事は『エネルギー管理士(熱分野)』の合格体験記です。
2022年10月19日に取得(免状交付)しました。
目次
資格の概要
エネルギー管理士は、日本の省エネ法に基づいて設けられた国家資格で、エネルギーの使用の合理化を目的とした専門家です。
この資格は、試験区分が「電気分野」と「熱分野」に分かれています。
※電気・熱、どちらの分野で合格しても同じ「エネルギー管理士」であり区別はありません。
項目 | 内容 |
---|---|
資格名 | エネルギー管理士 |
資格分類1 | 国家資格 |
資格分類2 | 業務独占資格 |
体感難易度 | ☆★★★★ |
申込時期 | 4~6月頃 |
試験時期 | 8月の第1日曜日(年1回) |
主な役割
- エネルギー管理者としての選任: 指定された工場や事業所で、エネルギー消費量の監視や改善を行います。
- 設備の維持管理: エネルギーを消費する設備の効率的な運用を支援します。
- 省エネ対策の提案: エネルギー使用の合理化に関する改善案を策定します。
資格取得方法
- 国家試験に合格: 毎年夏に実施される試験に合格することで資格を取得できます。
- 認定研修の修了: 実務経験が3年以上ある場合、認定研修を修了することで資格を取得できます。
筆者は「国家試験」ルートで取得しました。
なお“電気”分野は大の苦手なので、熱分野を選択しました。
受験資格
なし。
なお免状交付申請時には、1年以上の実務従事証明書を提出する必要があります。
試験科(課)目・試験時間
区分・課目 | 課目名 | 問題 | 試験時間 | 時限 |
---|---|---|---|---|
必須基礎・Ⅰ | エネルギー総合管理 及び法規 | 1 エネルギーの使用の合理化に 関する法律および命令 2 エネルギー情勢・政策、エネルギー概論 3 エネルギー管理技術の基礎 | 9:00~10:20 (80分) | 1 |
熱分野専門・Ⅱ | 熱と流体の 流れの基礎 | 4,5 熱力学の基礎 6 流体力学の基礎 7 伝熱工学の基礎 | 10:50~12:40 (110分) | 2 |
熱分野専門・Ⅳ | 熱利用設備 及びその管理 | 11,12 計測および制御 13,14 ボイラ、蒸気輸送・貯蔵装置 蒸気原動機、内燃機関、ガスタービン ~次から2問選択~ 15 熱交換器・熱回収装置 16 冷凍・空気調和設備 17 工業炉・熱設備材料 18 蒸留・蒸発・濃縮装置 乾燥装置、還流・ガス化装置 | 14:00~15:50 (110分) | 3 |
熱分野専門・Ⅲ | 燃料と燃焼 | 8,9 燃料及び燃焼管理 10 燃焼計算 | 16:20~17:40 (80分) | 4 |
(1日潰れます。代休がほしい。)
科(課)目免除
あり。
年1回の試験ですが、1度合格した科目は以降の2年間にわたり試験が免除されます。
選択と集中。
解答形式
マークシート方式。
ただし、計算問題は正確な数値解答が必要。
小数点以下も解答の範囲ですので、有効数字を意識する必要があります。
合格基準
- 各科目とも満点の60%以上
- 全科目を合格すること
合格率
コチラは国家試験の合格率推移です↓

試験機関
試験手数料
17,000円(非課税)
CBTにしてディスカウント出来ないものか。
試験地
北海道、宮城県、東京都、愛知県、富山県、大阪府、広島県、香川県、福岡県、沖縄県
資格取得の動機
本資格取得の動機は、
・勤務先工場に将来必要になると思った
・化学工学の勉強が苦じゃなかった
・名前がカッコいい
の3点でした。
なお、毎度のことですが仕事には不要なので会社からの補助はなし。
勉強方法
本資格の学習前に以下の事前知識がありました↓
- 今後のキャリアに向けた知識補完のため通信講座「化学工学の基礎」を受講済み。
- 「高圧ガス製造保安責任者(甲種機械)」の検定のため、流体力学を学習済み。
- エネ管と並行して「公害防止管理者大気1種」の学習を開始。燃焼計算に着手済み。
このような背景の中、筆者はエネ管対策に通信講座『エネルギー管理士受験講座(熱分野)』の活用を選択しました。
範囲が膨大で結局どこから手を付けたらよいか見当がつかなかったのと、会社が推奨していた講座だったためです。
通信講座を受講するだけで合格できるほど甘いものではないとも思いましたが、ものは試しということで。。。


(ヨギボーに整列した講座テキスト)

(学習後は俺たちのメルカリへ)
合格まで2年を要しましたが、結果としては通信講座の活用は正解でした。
というのも、筆者は物理がとっても苦手※です。
※筆者の物理知識は壊滅的で、高校時代の最高点は100点満点で“4点”だった。
(よく卒業できたな;)
無勉でエネ管の過去問1年分を解いた際、2割ほどの正答率(ほぼ流体力学と燃焼計算のみ)でした。
ところが、講座の段取りに合わせて一通り学習した後は4~6割まで正答率が向上したのです。
レポート提出のためにテキスト内の解答箇所を探す作業を繰り返していただけでしたが、何故か知識がついていました。
かなり要点を絞った学習だったことから、効率的に知識を吸収できたのだと思います。
昔から通信講座に対しては、「単なる商売だろう」と冷ややかな目で見ておりましたが、完全にバイアスでした;
なんかすいませんでした!
なお通信講座を修了した後は、知識の定着や応用問題に対応するため、後述する過去問2冊を繰り返し解きました。
(それぞれ5周)
勉強時間
勉強時間は計160時間でした。
<内訳>
- エネ管通信講座(JTEX):60時間
- 過去問周回:50時間
(受験1回目10時間、2回目40時間) - 化学工学の基礎:10時間(事前知識)
- 流体力学:20時間(事前知識)
- 燃焼計算:20時間(事前知識)
予備校や通信講座各社の勉強時間情報と比較しても“普通”だったようです。
会社名 | 講座名 | 勉強時間 | 特徴 |
---|---|---|---|
JTEX | 通信教育講座 | 約160時間 | 添削課題で理解を深める形式。 過去問解説動画も充実。 |
SAT | エネルギー管理士講座 | 約150 ~200時間 | 動画講義や過去問解説が充実。 フルカラーテキストで視覚的に学べる。 |
e-Den | eラーニング講座 | 約150時間 | DVDやオンライン学習が可能。 課目別に選べる柔軟なコース。 |
オーム社 | 過去問解説特化講座 | 約100 ~150時間 | 過去問を中心に短期間で学習できる内容 |
省エネ人材育成講座 | 集中短期講座 | 約100時間 | 試験直前の総仕上げに特化。 効率的に学習可能。 |
LEC東京リーガルマインド | エネルギー管理士 対策講座 | 約150時間 | 法律や技術分野に強い講義形式。 社会人向けの柔軟なスケジュール対応。 |
日本エネルギー管理センター | エネルギー管理士 予備校 | 約150 ~200時間 | 実践的な講義と演習が特徴。 試験対策に特化したカリキュラム。 |
参考書
学習に使用した参考書は、下に紹介する2冊です。
①2025年版 エネルギー管理士熱分野模範解答集
- 過去問10年分を掲載(当然本番同様)。
- 詳細な解説により理解が深まる。
②エネルギー管理士試験[熱分野]徹底研究 (改訂3版)
- 課目ごとの構成となっているため、課目ごとに学習したい時に最適。
- 図解が多く、視覚的に概念・要点を理解しやすい。
受験1回目
試験
試験日は2021年8月8日(日)。
試験会場は日大法学部(水道橋)です。
会場へは自家用車で向かいました。
勉強時間は明らかに足りてない自覚があったので、1課目でも合格すればいいやくらいのモチベーションで受験しました。
試験中はワンチャン課目合格あるかも!とは思いましたが、逆にもう少し時間を投下すれば試験合格もあったんじゃないかとの後悔もあり。
自己採点ではホントに1課目(課目Ⅲ)だけ合格ラインでした。

まぁそんなもんか。
結果
(すでに結果は分かっとりますが)「通知書が届く」、これすなわち不合格であります。

初回は1課目でも取れれば御の字。
結果は、、、

自己採点通り、「課目Ⅲ」のみ合格^^b
次回は早めに帰れるようです。
ありがたし。
受験2回目
試験
試験日は2022年7月31日(日)。
試験会場はまたしても日大法学部(水道橋)です。
受験票片手に電車で会場へ。


(去年よりは早く帰れる)
多分に漏れず、試験問題は持ち帰り可能です。
したがって、自己採点のためしっかりと答案をメモです。
しかしエネ管は計算問題が多いのと有効数字もシビアなので答案メモが大変です。

(答案メモの一例:疲労困憊です)
自己採点の様子↓
<課目Ⅰ>

<課目Ⅱ>

(危!)
<課目Ⅳ>


マークミスや転記ミスが無ければ合格濃厚です。
舞台は整った。
合格発表までドキドキ。
結果
WEBでの合格発表日は2022年9月16日(金)。
念のため、会社PCで照合です。

合格 ヨシッ!

合格後
1週間後の9月23日(金)に省エネルギーセンターより封筒が届きました。


(そーなんだ)
内容物は以下の通りです。
<試験合格証>

<免状交付の手引き>

(表紙)

(見開き)

(裏面)
<免状交付申請書>
実務経験証明にあたっては、事業者による署名(押印)等が必要になります。

<免状交付手数料の払い込み用紙>
郵便局などでサクッと支払っちゃいましょう。

(¥3,500なり)
<申請書類送付用の封筒>


(裏面に同封する書類が書かれとります)
必要書類を一式そろえて、郵送です。
その後しばらくすると、免状が送付されてきます。

おめでとうございます。
ゴールです。(何の?)
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以上、
『エネルギー管理士(熱分野)』
の合格体験記でした。
お読みいただきありがとうございました♪
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