当ブログをご覧頂きありがとうございます。
かいぱです。
本記事は
『第二種作業環境測定士 登録講習(第2種講習:共通科目)』
の合格体験記です。
2019年8月9日に測定士登録しました。
目次
講習の概要
作業環境測定士になるには、国家試験に合格し、登録講習を修了する必要があります。
※参照:作業環境測定士資格取得の流れ
この登録講習ですが、高額な講習費用(約10万円)を要し、数日間の拘束を受けます。
受講のハードルが高い^^;
筆者の場合、講習費用は自腹。
狂気の沙汰である。
※法改正前につき個人サンプリングは受講しておりません。
講習名 | 第二種作業環境測定士 登録講習 |
体感難易度 | ☆☆☆☆★(修了試験あり) |
勉強方法 | 関数電卓の操作を予習する。 講習をちゃんと聞く。 |
受講資格 | 有り |
講習科目・時間 | 欄外参照 |
終了試験問題数 及び形式 | ○×や穴埋め記述 |
合格基準 | (7割以上の正答率と記憶) |
講習時期 | 通年(6回/年) |
講習会場 | 三田NNホール 〒108-0014 東京都港区芝4-1-23 三田NNビル地下1階 |
講習費用 | 受講料(税込み・除テキスト代):89,100円 テキスト代:上 1,650円、下 990円 実務書1,760円 |
費用負担 | 全額自腹 |
実施機関 | 公益社団法人日本作業環境測定協会 他機関でも実施 |
日程はコチラ↓
※遅刻・早退は一発でアウツなのでご注意ください。
受講日 | 時 間 | 内容 |
---|---|---|
1日目 | 9:20~ 9:30 | オリエンテーション |
〃 | 9:30~16:30 | 労働衛生管理の実務 有害因子について (健康状態との関係) (侵入の形態) (有害物量の指標) 作業環境管理の進め方 管理区分の決め方 |
2日目 | 9:00~17:00 | デザイン・サンプリングの実務 作業環境測定の目的 デザイン(座学・演習) |
3日目 | 9:00~15:00 | 実習 |
〃 | 15:00~17:00 | 修了試験(実技、筆記) |
受講の動機
・作業環境測定士になるため
・労働衛生コンサルタント試験の受験資格を得るため
(作業環境測定士の実務経験必要)
事前準備
しっかり準備するやで。
実技基礎講習(Aコース)の受講
筆者は登録講習の前に実技基礎講習(Aコース)を受講しました。
コチラの講習は受講費用27,500円を支払い、1日かけて受講します。
内容は、サンプリング方法のおさらい、相対濃度計の操作、検知管の取り扱い等、実用的な内容でした。
それと関数電卓の使い方もサービスで教えていただきました。
何より本講習を修了することで、
登録講習の修了試験の内、実技が免除
されます。
心理的負担を軽減する意味においても、一考する価値アリです。
Aコース実習の概要)
・吸引空気量と流量校正
・気中サンプリング(いろんな捕集方法)
・検知管
・相対濃度計
_R010507-708x1024.jpg)
(Aコース修了証)
当日の持ち物
遠方からの方も多くいらっしゃいます。
どうか忘れ物をなさいませんように。
持ち物 | 用途 | 備考 |
---|---|---|
受講票 | 受講するため | – |
筆記用具 | 実習・修了試験で使用 | 鉛筆 or シャープペンシル/消しゴム/ボールペン(黒) |
関数電卓 | 幾何平均値・幾何標準偏差計算用 実習・修了試験両方で使用 | PG付電卓、スマホアプリは使用不可 ※本表下のリンクをご参照ください |
テキスト (3冊) | 講義で使用 (予め購入し持参) | ①作業環境測定のためのデザイン・サンプリングの実務―A・B測定編―(上) ②作業環境測定のためのデザイン・サンプリングの実務―A・B測定編―(下) ③J-96 作業環境測定のための労働衛生一般・労働衛生管理の実務 →協会HPで購入可 |
保護メガネ | ガラス(検知管)対策 | 任意 ※本表下のリンクをご参照ください |
筆者はコチラの関数電卓を使用しました。

2025年現在は生産完了とのことで、後継機「関数電卓 fx-375ESA-N」が発売されとります。
コチラのリンクからご参照いただけます↓
保護メガネは曇り防止必須。
オススメはコチラ↓
関数電卓の操作確認
演習では、関数電卓を用いて幾何平均や幾何標準偏差を計算します。
操作に慣れていないとあせることになるので、事前に確認しておきましょう。
主な操作を表にまとめましたので、参考にしていただければ幸いです。

ボタンの配置はコチラをご参照下さい。
(後継機).png)
受講当日
講習会場および周辺
3日間お世話になる講習会場は
『三田NNホール(三田NNビル地下1階)』。
三田駅から徒歩で1~2分ほど。
JR田町駅からも10分弱です。
余談ですが、「ラーメン二郎 三田本店」まで10分強でアクセス可能です。
が、周囲の受講者の迷惑となるため自粛が正解。

(ええ立地やで)
講習で学ぶこと
・労働衛生概論
・デザイン・評価、正規分布、簡易測定機器
(相対濃度計/検知管)
・各種補修方法、吸入空気量と流量校正、気中サンプリング
・演習・実習レポート
(各種捕集方法、検知管・相対濃度計)
Aコース講習とかなり重複しているため、やはりAコースの受講はおすすめです。
講習は一通りの座学の後、
・デザイン(作業場のどの位置でサンプリングするかの検討)
・関数電卓を用いた幾何平均値や幾何標準偏差の計算
・管理区分の判定
の演習を行います。
関数電卓はメモリ機能を使ったり、対数計算を行ったりします。
予め操作に慣れておきましょう。
なお講習中はトリセツを見る余裕は一切なしです。
また、検知管・吸引器・相対濃度計の実物を触ったり、取り扱い上の注意事項を確認したりします。
3日間の講習ですが、割とかけ足で進むので頑張ってついていきましょう!
座学:労働衛生概論
試験勉強のおさらいの様な内容ですが、修了試験があるためちゃんと聞きましょう^^;
↓はただのメモ書きです。
特に深い意味はありません。
・労働衛生の三管理:作業環境管理、作業管理、健康管理
・作業環境因子と健康被害:酸欠18%未満、騒音による難聴、振動による白ろう指
・管理濃度:作業環境管理の良否を判断する際の管理区分を決定する指標。時間概念無し。
・有害物質の侵入形態:呼吸器(沈着率高は流体力学的粒径1~2μm)、消化器(手指付着物→喫煙食事とともに体内へ)、皮膚(水油易溶の物質は体内侵入量多い)
・標的臓器:最も早く臨界濃度に達する臓器
・蓄積:有機溶剤は中枢神経系に蓄積しやすい
・排泄速度↔生物学的半減期
・鉛:ヘモグロビンの合成阻害→貧血。
・δ(デルタ)-アミノレブリン酸:ヘムの合成阻害→貧血。
・量-影響関係と量-反応関係(S字曲線)
・ばく露限界:許容濃度(日本産業衛生学会)・TLV(ACGIH)
・生物学的モニタリング:有害物と代謝物の関係(トルエン・キシレン・ノルマルヘキサン)
・じん肺:繊維増殖性変化
・特化物:がん、皮膚炎、神経障害
・ベンゼン:頭痛、めまい、嘔吐、再生不良性貧血(白血病)
・有機溶剤:常温で液体、高揮発性、脂溶性(皮膚吸収)、有機則
・粒子状物質:ミスト(液体)、粉じん・ヒューム(固体)
演習:作業環境管理区分の決定
作業環境測定は、↓のフローにしたがって管理区分を決定します。

管理区分の決定は↓の表で行います。
(A・B測定結果の悪い方に従う)

演習:評価値の計算
前項フロー内の
「幾何平均」
「幾何標準偏差」
「評価値」
の計算式はコチラ↓
<1日測定時>
-3.png)
<2日測定時>
-1.png)
<評価値の計算(1日・2日共通)>

特に暗記する必要はありません。
代入関係のイメージを持てれば良き。
注意)
幾何標準偏差の計算は分母が「n-1(=自由度)」なので母標準偏差ではなく標本標準偏差を求めます。
関数電卓では σx ではなく sx を用います。
演習:問題イメージ
講習で取り組むことになる演習のイメージ問題を掲載します。
「全く同じ」というわけにはいきませんが、上記電卓の使用方法の確認と合わせて予習することで、当日は落ち着いて講習に臨めるかと思います。
※計算に誤りがありましたらこそっと教えてください






受講後
受講後しばらくすると講習修了証が送られてきます。

(ペライチ)
無事、合格(修了)にて ヨシッ!

これで仲魔(試験合格証・登録講習修了証)が揃ったので合体!

↓↓↓

(コンゴトモヨロシク)
これにて無事に(第二種)作業環境測定士になりました。
一種5科目は試験合格済みですが、
登録講習に1科目あたり79,200円(+テキスト代)かかります。
自腹ではちょっと手が出ないっす。
会社の補助に・・・、期待薄です^^;
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以上、
『第二種作業環境測定士 登録講習』
の合格体験記でした。
最後までお読みいただきありがとうございました♪
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